東京・東村山を拠点に、無垢材にこだわった自然素材の家を手がけている工務店「丸清(まるせい)」です。
今日は数ある施工のなかでも、高い人気を誇る「吹き抜け」についてピックアップ。実は、吹き抜けを取り入れたいと考えているお客様の多くから聞かれるのが、「冬、寒くないですか…?」というご質問。結論からお伝えすると、“正しく施工すれば”寒くありません! その理由や吹き抜けの詳細について、さっそくご説明しましょう。
(1)吹き抜けって何?
すでにご存知の方が多いと思いますが、「吹き抜け」とは建物の1階の天井と上階の床の一部をなくし、2つ以上の階層をつなげて1つの空間を作る建築手法のことを指します。
開放的で明るい家を建てたいと考えている方であれば、必ずと言っていいほど候補に入る施工と言えるでしょう。では一体どんなメリットとデメリットがあるのか、一つずつ見ていきます。
(2)吹き抜けのメリット・デメリットは?
メリット
・開放感たっぷり!
天井が高くなるため、開放的に感じられるという点が一番のポイント。広々した空間は、そこにいるだけでリラックスできるはずです。また、吹き抜けをうまく活用することで、少々狭いスペースでもくつろげる家づくりが可能になります。
・室内が明るい
心身ともに健やかでいるためにも、太陽の光をしっかり取り込める明るい家にしたいもの。その点、吹き抜けは高い位置に窓を設置することで、しっかり採光を確保することができます。また吹き抜けを上手に使えば、たとえ北向きの家でも、ある程度の明るさがキープできる点もメリットと言えるでしょう。
・風通しがよく快適
吹き抜けの家は1階と上階の間に仕切りがないため、暖かい空気が下から上へとのぼる上昇気流が生まれ、自然と風通しがよくなります。ただし、大事なのは窓の位置。弊社では、吹き抜けを取り入れる際は採光はもちろん通風まで考えた設計を提案しているのでご安心ください。
・家族の気配を感じられる
吹き抜けを導入したお客様の多くから寄せられるのが、「どこにいても、家族の気配をさりげなく感じられてよかった」という声。
たとえば、ご両親は1階のリビングで在宅ワーク、お子さんは2階の子供部屋で勉強中という場合を想定してみましょう。吹き抜けなしだと、完全にフロアが分かれてしまうので、お互いの様子はほぼわかりません。しかし、吹き抜けのある家ではフロアはわかれているものの共有している空間があるので、自然と気配が伝わってきます。
吹き抜けのある家は、家族それぞれがパーソナルスペースを確保しながら、緩やかに繋がることができる家とも言えるでしょう。
デメリット
・夏は暑く、冬は寒い…
適切な施工がされていなければ「吹き抜けの家」=「夏は暑く、冬は寒い家」になるのは事実です。
吹き抜けは2つ以上の階層を1つにつなげているため、当然ながら空間として広くなります。空間が広いということは、冷暖房が効くまでに時間がかかりますよね。
加えてメリットの「風通しがよく快適」に記載した通り、“暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下に降りてくる”ため、冬場に日常生活を送る1階は寒くて、寝るだけの2階が暖かくなります。
ただ、繰り返しになりますが、これは“適切な施工がされていない”場合です。
大切なのは、吹き抜けの大きさ、窓の設置場所、住宅性能に見合ったエアコンを適切な位置に取り付けているか、家自体が高気密高断熱になっているか、といったポイントを押さえているかどうか。
弊社にご依頼いただき、吹き抜けを導入されたお客様からはよく「冷暖房の効き目がよくて驚いた」という声を頂戴します。正しく施工すれば、明るく開放的で、夏は涼しく冬は暖かい家づくりを実現できます。そのためにも、きちんとノウハウのある工務店やハウスメーカーを選ぶことが大切です。
・メンテナンスが大変
吹き抜け部分の高い位置に窓や照明、シーリングファンを設置した場合、掃除が少々大変です。梯子を使って掃除することもできますが、怪我のリスクを考えると得策とは言えません。
対策として、吹き抜けにロフトを作り、そこから手が届く位置に照明をつける。窓に沿ってキャットウォークを設置するなど、最初から安全に掃除ができる設計にしておく方法もありますので、ぜひご相談ください。
・居住面積が狭くなる
吹き抜けを作ると上階の床面積が減るため、居住スペースも必然的に狭くなります。開放感や明るさがほしいのか、それとも床面積や収納力を確保したいのか。後悔しないためにも、家族の人数やそれぞれのライフスタイルも踏まえて、優先順位を決めていきましょう。
(3)どんな場所に設置するのが向いている?
リビング
吹き抜けを導入する場所として、最も人気なのがリビング。お客様からも、「家の中心であるリビングが明るく広々としたことで、家族とのコミュニケーションが取りやすくなった」という嬉しい声をよくいただきます。
玄関
“家の顔”である玄関に吹き抜けがあると、それだけで家自体の印象を明るく演出する効果があります。リビングに比べると必要スペースが狭くすむため、吹き抜けを取り入れたいけれど、居住面積もできるだけキープしたいという方におすすめです。
階段
最近は、リビング階段と吹き抜けを組み合わせるお客様が増えていますが、あえて階段だけを吹き抜けにするのも一つの方法です。一般的に、階段は壁に囲まれているので、閉塞感が出てしまいがち。でも、以下のように吹き抜けを組み合わせることで階段が居心地のいい空間に変わります。
(4)吹き抜けを取り入れた住宅の施工事例
吹き抜けを生かして壁面にボルダリングを設置!
吹き抜けから光が差し込むリラックススペースのある階段
吹き抜けで“映画上映会”ができる家
吹き抜けは“おしゃれだけど、冬は寒い”は過去の話。
いまは、吹き抜けのある暖かい家を実現することができます。ただし、忘れてはいけないのが適切な施工。マイホームは一生物の大きな買い物で、それ以上に大切な家族が生活する場所です。
家族みんなが笑顔で過ごせる、快適でデザイン性の高い家を建てたいという方は、ぜひ弊社にご相談ください!