2023.08.04

国も推奨! 未来を見据えた住まい、ZEHってなに?

東京・東村山を拠点に、無垢材にこだわった高機能住宅を手がけている工務店「丸清(まるせい)」です。
注文住宅をご検討の方ならば、一度は目にしたことがあるであろう「ZEH(ゼッチ)」についてお話ししようと思います。省エネと創エネの両方の性能を備えた、人にも環境にも優しい住宅・ZEHは、これからスタンダードになると言っても言い過ぎではないかもしれません。メリット、デメリットはもちろん、補助金制度についても触れますのでぜひご覧ください。

ZEHってなに?

ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、ひと言で言うならば、「エネルギー収支がゼロ以下の家」です。
高断熱でエネルギー消費をできるだけ抑え、かつ太陽光発電や蓄電システムなどを導入することで、使うエネルギーに対して創るエネルギーを同等かそれ以上にする、環境にもお財布にもメリットのある住まいといえます。

国が求めているZEH認定のための基準をごく簡単に説明すると、以下の4点がポイントになります。

国が定めたUA値をクリアしていること

UA値とは室内の熱が外へどれくらい逃げやすいかを示した値で、低いほど熱が逃げにくい家といえます。ZEH認定のためのUA値はエリアによって異なり、弊社が施工を行なっている関東圏は主に0.6以下が求められています。ちなみに丸清の手掛ける住宅は、標準値で0.46。また断熱等級は6、日本の高断熱住宅研究会「HEAT20」の断熱基準においてもG2と高い水準をクリアしています。
UA値についてはZEH認定に関わらず、2025年以降に建てられるすべての新築住宅に対して国が0.87達成を求めているという点も頭の片隅にいれておいていただくといいでしょう。

再生可能エネルギーの設備が導入されていること

再生可能エネルギーとは、主に太陽光発電や蓄電池システムを指します。

再生可能エネルギーを加味しない状態で、基準となる一次エネルギー消費量から20%以上削減されていること

一次エネルギー消費量とは、住宅で使うと想定する年間のエネルギー量を算出した値のことを指します。

再生可能エネルギーを加味した状態で、基準となる一次エネルギー消費量から100%以上削減されていること

ちょっと難しい話が続きましたが、大切なのは暮らす人にとって果たしてどれくらい良い住まいなのかどうか。では、さっそくメリットから見ていきましょう!

ZEHのメリット

優れた断熱性で、夏は涼しく冬は暖かい

前述の通り、ZEHの基準を満たすためには“UA値が0.6以下”、“家の性能だけで一次エネルギー消費量から20%以上削減”の必要があります。そのため、高い断熱性能を備えていることが大前提。必然的に、夏は涼しくて冬は暖かい快適な住まいが実現できます。

災害時に備えられるので安心

資格災害時にインフラが止まってしまったらどうしよう…と不安に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。自家発電したエネルギーを蓄電できれば、万が一のときも電気が使えるので安心です。

光熱費が抑えられるので経済的

優れた断熱性能で年間を通して室内の温度や湿度を保つことができるため、光熱費も抑えやすくなります。また太陽光発電などで生み出した電気が余れば、電力会社に売ることができるというメリットもあります。

環境問題に貢献できる

ZEHは、温暖化の原因の一つである二酸化炭素の排出量ゼロを目指した住まいともいえます。いま地球をとりまく環境問題は、お子さんやお孫さんの世代のことまで考えるとなおさら気になるもの。暮らすだけで環境にも貢献できる、という点も魅力です。

資産価値が高まる


先ほどもお話ししました通り、ZEHは国も推奨しているこれからのスタンダードとなる住まいです。太陽光発電や蓄電池システムといった設備が備わり、電気代も抑えられる高機能住宅であれば、将来的にも資産価値を高い水準で維持できる可能性が高いといえます。

いまならさまざまな補助金がもらえる

現在、ZEHレベルの基準を満たしている住宅には、さまざまな助成金制度が用意されています。こちらについては後述の「補助金制度について」で詳しくお話しします。

ZEHのデメリット

初期費用が高い

高い住宅性能に加えて、太陽光発電や蓄電システムなどの設備投資も必要なため、一般的な住宅と比較すると費用はどうしても高くなります。ただ、その分ランニングコストが抑えられるため、長い目で見ればコストパフォーマンスのいい施工法です。

▼高断熱住宅のランニングコストはこちらでご覧ください

無垢の注文住宅は高くない! その根拠は…?

また、後述しますがZEHは基準を満たせば国から補助金がもらえます(丸清は、補助金申請のお手伝いもしています)。さらに住宅ローンの金利が優遇されることもあるので、活用すれば初期費用を抑えられるでしょう。

設備の定期的なメンテナンスが必要

ZEHには、太陽光発電や蓄電システムといった再生可能エネルギーの導入が必要です。なかでも太陽光発電は、パネルの定期的な点検が必要なため、その都度メンテナンス費用がかかります。導入を検討する際は、こういった諸費用についても確認しておくことをおすすめします。

デザインに制限がでる可能性がある


高断熱の家を実現するためには、窓の大きさや向きなどを綿密に計算して設計する必要があります。また、太陽光パネルを設置する場合は、屋根の傾斜や形にも配慮が必要です。
ただ、この点については工務店の力量が試されるところでもあります。弊社では、できるかぎりお客様のご要望に沿いながら、国基準を満たす住まいをご提案させていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。

補助金制度について

現在(2023年8月時点)、国土交通省や東京都などでZEHレベルの基準を満たす新築住宅に補助金を出しています。どんなものがあるか、見ていきましょう。

東京ゼロエミ住宅

3段階に分かれており、完成した住宅の水準によって30万円〜最大210万円の補助金を受け取れる、東京都が実施している制度です。

<対象となる住宅の主な条件>
・東京都内に建てられた新築住宅(戸建住宅及び集合住宅など)
・床面積の合計が 2,000平方メートル未満の住宅

子供エコすまい

ZEHレベルの基準を満たした家を建てた子育て世代や、若者夫婦世帯を対象に国土交通省が行なっている支援です。住まいと家庭状況、双方の条件を満たすことで1戸あたり100万円の助成金が支給されます。

<対象となる住宅の主な条件>
・ZEHレベルの高い省エネ性能を有することが証明できること
・所有者(建築主)自らが居住すること
・住戸の床面積が50㎡以上
・交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる

<対象となるご家庭の条件>
・申請時点で、18歳未満のお子さんがいるご家庭
もしくは
・申請時点において夫婦であり、2022年4月1日時点でいずれかが39歳以下であるご家庭

地域住宅グリーン化事業

国土交通省が、省エネルギー性や耐震性が高く、劣化対策などが適切に行われている「認定長期優良住宅」や、CO₂排出を抑えるための対策がとられた「認定低炭素住宅」に対して行なっている助成金事業です。支援額は、70万円〜最大105万円。いずれも適応については弊社スタッフが熟知していますので、お気軽にご相談ください。

環境に配慮した住まいの建築は、国をあげて取り組んでいる分野です。そのため、さまざまな助成金制度がありますが、忘れてはならないのはすべて早い者勝ちだということ。基本的に予算が設けられていて、予算が尽きたら補助金をもらえない可能性があるのです。補助金を受給したい場合は、申請の意志を早めにご依頼の工務店やハウスメーカーに伝えるようにするといいでしょう。
丸清ではZEH基準の住まいの施工と補助金の申請はセットで考えており、これまでに建てられたほとんどの方が受給しています。

まとめ

今回は、最近何かと見かける機会の多いZEHを解説しながら、これからの住まいに求められている住宅性能についてお話ししました。

ZEHレベルの基準を満たした住まいは断熱性能に優れ、夏は涼しく冬は暖かくお過ごしいただけるのはもちろん、光熱費を抑えられる点も特徴です。また、いまなら国の補助金を活用し、負担額を減らすことができるという点も大きなメリットだと思います。

暮らす人にとって快適で環境にも配慮したこれからの住まいに興味があるかたは、ぜひ丸清にお問い合わせください。