2023.03.17

“自然素材の家”とは、どんな家?

自然素材にこだわった、高性能住宅を手がけている東京・東村山の工務店「丸清(まるせい)」です。
弊社でも、自社の特徴をお話しするときによく使用する“自然素材の家”という言葉。せっかくなので今回は、改めてどういう家を自然素材の家と呼ぶのか、メリット・デメリットも含めてお話しします!

(1)自然素材の家とは

読んでイメージしていただく通り、化学物質を含む素材を避けて、無垢材や漆喰といった自然の素材を使用した家のこと。
化学物質によって引き起こされるアレルギー反応や健康への影響はもちろん、コロナ禍を経た影響もあり、体に優しい自然素材を使った家づくりがしたいという方は年々増えています。

ただし使用する素材に明確な定義はないため、“自然素材の家”をうたっていても、どこまでこだわっているかは工務店によって大きく差があるのが実情。
そのため、まずは施主様がどんな素材で家を建てたいかを明確にしていただき、思い描いている条件をクリアしている工務店かどうかを確認していただくことが大切です。

丸清の場合は、主に「日本三大人工美林」のひとつに数えられる静岡県の天竜美林の杉を使用。自社工場にて、製材からプレカットまで一貫して行っています。現地で実際に製材の様子をご覧いただくことも可能ですので、ぜひ気軽にお声かけください。

(2)自然素材の家によく使われる素材

① 珪藻土

海や河川、湖沼といった場所に生息する植物性プランクトンの化石を原料とした土のことです。バスマットやコースターといった生活雑貨にも取り入れられているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

調湿性や断熱性に加えて脱臭効果もあるため、内壁に使用する素材として近年重宝されています。また、塗り方次第で部屋の雰囲気をシンプルにも、個性的にも仕上げることができるので、内装にこだわりのある方にもおすすめ。弊社では、北海道の稚内地方から採掘された100%天然の珪藻土を採用しています。

② 漆喰

主原料である消石灰に、糊や刻んだ麻などの繊維を加えて、練り込んだものです。内壁への使用はもちろん、耐火性もあるので外壁や屋根にも向いています。また、時間が経つほど硬くなるため劣化しにくく、かつ変色しないため黄ばみに強いのもメリットです。
また、弊社ではグレーやベージュなど、ホワイト以外に約60ものカラーを取り揃えているので、お好みでセレクト可能です。

デメリットとしては、粘土質のため、乾燥していく過程でひび割れしやすいことがあげられます。ただし、ひび割れの度合いにもよりますが、簡単に部分補修する方法もあるのでご安心ください。

③ 無垢材

1本の丸太から切り出した一枚板を加工したものを無垢材と呼びます。
美しい木目や香り、柔らかな肌触りが特徴で、なかでも無垢材のフローリングは、「一度経験すると合板のフローリングにはもう戻れない!」という声をよくいただきます。

ただし、無垢材にも“天然”と“人工”があることはご存じでしょう。“自然素材なのに人工”とはいったいどういうことなのか、ご説明しましょう。

自然の木は、伐ってすぐは建材として使えません。なぜなら木は水分をたっぷり含んでいるため、そのまま使用すればいずれ反ったり割れたりして、強度にも大きな影響が出てしまうのです。

そこでどうするかというと、木の含水率を適正にするために乾燥させます。その際、機械で人工的に乾燥させるのか、長い年月をかけて自然に乾燥させるのかで、“天然の無垢材”なのか、“人工の無垢材”なのかが変わってくるのです。

市場には、ごくわずかですが完全に天然の無垢材もあります。ただし、当然ながらコストもお高め…。また、正しい加工さえ施されていれば、人工の木材は天然の木材に劣りません。

実は、丸清は約70年前に丸志木材という木材会社からスタートしました。現在も、丸志木材は静岡県天竜区に本社と工場を置き、弊社はそこで製材した木を使用した家づくりをしています。
使用する建材がどのような過程を経ているのか、工場見学も行っていますので、ぜひ現地でご覧ください。

(3)どんなメリットがあるの?

体にやさしい

なんといっても、一番のメリットは赤ちゃんやペットも安心して過ごせる、健康に配慮した家であるということです。

シックハウス症候群やアトピー性皮膚炎、化学物質過敏症といったアレルギーの原因の一つとしてよくあげられるのが、合板やビニールクロスといった建材や、塗料に使われている化学物質。
ですが、無垢の木や漆喰といった自然素材から化学物質が発生することはありません。健康被害が起こりにくい住まいと言えるでしょう。

経年変化を楽しめる

無垢材は時が経つにつれて色味が変化し、風合いが増していきます。
つまり、自然素材の家は建った段階が完成形ではなく、10年、20年、30年と育てていける家だということです。

以前ご依頼くださったお客様から「無垢材には一つとして同じ模様はないので、木目を指差しながら『動物に見えるね』『顔があるよ!』と、教えてくれるんですよ。子供の想像力にもいい影響がありそうなのは嬉しい誤算でした」と、お声をいただいたことがあります。

どちらも、自然素材で建てたからこそ得られる楽しみだといえるのではないでしょうか。

快適な住環境で過ごせる

無垢の木材や漆喰には、天然素材ならではの湿度調整効果があります。
梅雨時など、湿度が高いときには水分を吸収し、逆に湿度が低いときには水分を放出してくれるため、一年中快適に過ごせます。

湿度が低すぎればウイルスの、高すぎればカビの発生率が高まりますが、この点も家自体に調湿機能があることでリスクを抑えることが可能です。

(4)どんなデメリットがあるの?

コストがお高め

一般的に、自然素材で家づくりをすると通常の2〜3割ほど費用がかかると言われています。その理由は、自然素材の建材の方が高価格だからです。

しかし、前述にも書かせていただきました通り、弊社の場合は母体に丸志木材という木材会社があります。そこで一貫加工した木材を直送しているため、中間マージンがかかることもなく、低コスト化が実現できました。

無垢材は表面に傷がつきやすい

無垢材は、とてもやわらかい素材です。そのため、傷がつきやすいのは事実です。ただし、自然の木材には調湿機能があるということはお伝えした通り。ちょっとしたへこみや傷であれば、気付いた時には目立たなくなっていた…ということもあります。

また、どの木材を選ぶかによっても耐久性は変わります。たとえば、愛犬がよくいるリビングだけは少し硬めの床材を採用する、といった部屋の素材の調整も弊社では可能です。

(5)自然素材を取り入れた住宅の施工事例

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“自然素材の家”と聞くと、木材や壁材など、さまざまな素材の膨大な情報が出てくると思います。
ただ、やっていることはシンプルで、“体に悪いものは使わない”ということを、当たり前に実践して建てている家のことです。

家族が1日のうちの多くを過ごす我が家。大切な人が安心して暮らせる家づくりは、ぜひ丸清におまかせください。