根太レス工法とは、家を建てる際に1階の床下を作るための工法の一つです。
その名の通り「根太」と呼ばれる細い木の部材を使わずに家の土台を作る手法です。
この工法のメリットは、建物が「丈夫で揺れにくい」「静かで快適」「施工効率がよい」「設計の自由が高い」ということです。しかも、工事の時間や費用も工夫して抑えられる可能性があります。丸清では、床下の工法にこの「根太レス工法」を採用しています。
この記事では、根太レス工法のメリットやデメリットについて詳しく解説するとともに、従来の「根太工法」や「剛床工法」との違いについても説明します。
丸清では根太レス工法のほか、柱と梁で建物を支える在来軸組工法も採用しており、快適で耐久性の高い木造住宅をご提案しています。
→在来軸組工法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
床下の3大工法【根太工法】【根太レス工法】【剛床工法】の違い
住宅の床下の工法には、3つの種類があります。
「根太工法」「根太レス工法」「剛床工法」の違いは、床下の構造にあります。
根太工法は細い木材を梁に固定し、その上に床板を張る従来の工法です。コストが抑えられる一方で施工に時間を要します。
一方、根太レス工法は根太を使用せず床板を梁に直接固定します。その結果、建物の強度や気密性がアップし、工期短縮や耐震性の向上が期待できます。
剛床工法は構造用合板を使用し床全体の剛性を高める工法です。主に大型建築物で採用されます。
根太レス工法の7つのメリット
では、根太レス工法にはどのようなメリットがあるのか、ご説明しますね。
1)高い強度と安定性:地震や荷重に強い構造
2)静音性:床鳴りや振動を軽減
3)断熱性・気密性向上:冷暖房効率の向上
4)室内の天井高を大きく確保
5)バリアフリー対応:段差のないフラットな床を実現
6)シロアリ対策:木材の使用量削減による効果
7)工期短縮:施工の簡素化
では順に解説していきますね。
高い強度と安定性:地震や荷重に強い構造
根太レス工法では、床板を梁に直接固定することで床構造全体の剛性が向上します。これにより、地震や台風などの外から加わる力に対して建物全体が一体となって抵抗できる仕組みになっています。
また、水平力に対する抵抗力も強化されるので、壁の強度を高める効果もあるんです。つまり、根太レス工法で建てた家は、地震が多い日本でも安心感があるということですね。
静音性:床鳴りや振動を軽減
在宅中の足音や振動を少なくできる点は、根太レス工法の大きなメリットの一つです。根太レス工法では床全体の剛性が向上し、歩行時の振動が伝わりにくくなります。
夜勤や残業で遅い帰宅の際も、家族間の睡眠を邪魔しない安心感があるのは嬉しいですよね。
断熱性・気密性向上:冷暖房効率の向上
根太レス工法は床下の空間が少なく、気密性を高めやすい特徴があります。従来の根太工法では、根太間の隙間から空気が出入りしやすく、断熱材の効果を十分に発揮できないことがありました。
一方で、根太レス工法では床板を梁に直接固定するため隙間が少なくなり、気密性が向上します。その結果、外気の影響を受けにくくなり、冷暖房効率が向上省エネルギーにもつながります。
室内の天井高を大きく確保
根太レス工法では、根太を使用せず梁の上に直接床板を設置するため、床の厚みを抑えることが可能です。これにより、室内の天井高をより高く確保できます。
天井高が確保できると、容積が拡がります。同じ床面積でも「広いなあ」と感じることができますよ。
バリアフリー対応:段差のないフラットな床を実現
根太レス工法は、床下に根太がないことで床面をフラットに仕上げることが可能。バリアフリー住宅の実現に大きく貢献します。
床に段差がなくなれば、家の中を安全かつ快適に移動できますよね。小さなお子さんやペット・高齢者にとって、転倒リスクを軽減し安全な住環境を提供します。
さらに、段差のないフラットな床は、見た目にも整った空間を演出。住まい全体の快適さを高める効果があります。
シロアリ対策:木材の使用量削減による効果
根太レス工法では、従来の根太工法に比べて木材の使用量が少ないため、シロアリの被害リスクを軽減できるという特長があります。床組に使用する木材が減少することで、シロアリの侵入経路や食害対象が減少します。
また、丸清ではシロアリ対策として天然ホウ酸防蟻剤を採用しており、さらに安心して住める住環境を提供しています。
工期短縮:施工の簡素化
根太レス工法は、従来の根太工法に比べて施工工程が簡略化されるため、工期の短縮につながるという大きなメリットがあります。施工現場での作業負担が軽減されるだけでなく、人件費の削減効果も期待でき、全体的な建築コストを抑える可能性があるんです。
さらに、工期短縮は発注者にとってもスケジュール調整がしやすくなる利点があり、効率性が高まることから、建築プロジェクトの進行をスムーズに進める手助けとなります。
根太レス工法のデメリット
たくさんのメリットがある根太レス工法ですが、実はデメリットもあります。
根太レス工法のデメリットは以下のとおりです。
- コスト:根太工法に比べて費用が高くなる場合も
- 設計の自由度:制約が生じる場合も
詳しく解説していきますね。
コスト:根太工法に比べて費用が高くなる場合も
根太レス工法は、従来の根太工法に比べて初期費用が高くなる傾向があります。これは、より高い技術力を要するため施工費が増加する場合があるからです。
しかし、長期的な視点で見ると、この工法は断熱性や気密性の向上により冷暖房効率を高め、光熱費の削減に貢献します。さらに、シロアリ被害のリスク軽減など、将来的なメンテナンス費用を抑える可能性もあります。
費用を長期的な視点で考え、初期費用だけでなく、ランニングコストやメンテナンスコストを含めたライフサイクルコスト全体で比較検討することが大切です。
設計の自由度:制約が生じる場合も
根太レス工法は、床材を直接梁に固定するため、床下に空間ができず、床下収納の設置が難しいという特徴があります。収納スペースを重視する場合は、あらかじめ収納計画を立て、壁面収納やロフトなどの工夫が必要です。
また、床暖房の設置も制約が生じる点がデメリットとして挙げられます。しかし、丸清の木の家では無垢フローリングを採用しているため、冬場でも床が冷たく感じにくく、快適な住環境を提供しています。
根太レス工法を採用する際の注意点
根太レス工法を採用する際には、いくつか注意点があります。
まず、経験豊富な専門業者に依頼することが大切です。根太レス工法は高い技術力や正確な施工が求められます。実績のある業者であれば、工法の特性を活かしながら品質を確保した家づくりが期待できますよ。
また、予算とのバランスを見極めることも重要です。メリットとデメリットを十分に理解したうえで、ライフサイクルコスト全体を考慮して判断する必要があります。
さらに、設計段階で収納や床暖房の有無など、家の機能性や快適性を事前に検討することも大切です。
迷ったら、工務店のスタッフに相談するといいですね。
丸清の安心安全な家づくり
丸清では根太レス工法を採用し、高い強度と耐震性、優れた静音性、断熱性を兼ね備えた住まいづくりを実現しています。根太レス工法は、施工効率や天井高の確保、バリアフリー設計など、多くのメリットが得られるんですよ。
また、木材使用量の削減でシロアリ対策にも有効です。さらに、実績豊富なプロの施工によって品質が保証され、長く快適に暮らせる家づくりを提供しています。
お客様からは、断熱性や耐震性などについてこのようなお声をいただきました。



前の家は冬になると、朝起きると外気と同じくらい寒かったので、その違いの大ききを実感しています。
根太レス工法で快適な住まいづくりを
丸清では、根太レス工法を採用することで、地震や台風に強い高い耐震性と快適な静音性を実現しています。
さらに、断熱性や気密性の向上で省エネ効果も期待できます。バリアフリー設計や天井高の確保による開放感など、より住み心地の良さを感じられる家をご提案しています。
木の温もりとともに、快適に永く愛せる家づくりを丸清で始めてみませんか?